疥癬発生についてのお知らせ(第2報)
【発生日時】令和6年7月21日~
【発生フロア】R6.9.13時点
3F: 入所者 3名
6F: 入所者 2名
※通常疥癬のみ。角化型(ノルウェー)疥癬診断を受けた方はおられません。
【考えられる感染経路】発生経路:判明しておりません。 拡大経路:潜伏期間内の入所者様同士の交流、施設職員による伝播など(職員の発症は確認されておりません。)
初期発症者、及びそれらの方への面会者様、接触職員の症状の有無等確認を行いましたが、感染経路と思われる状況は確認できませんでした。
疥癬の潜伏期間は一般的に1~2か月とされています。また、高齢者等においては人によっては数か月に渡るとされ、症状も免疫機能が低下している高齢者等では症状極軽症であることもあり、原因のヒゼンダニは肉眼で視認もできないことから潜伏期間に感染を把握することが困難な状況です。
4Fの1名の方におかれましては、入所後間もなく、疥癬発症フロア職員との接触は一切なく、当該フロア職員にも有症状者は見受けられないことから、入所前の施設経路からの感染が疑われております。
感染経路に関して、「疥癬診療ガイドライン(第3版)」では、肌と肌の直接接触が主たる感染経路とされておりますが、当施設での利用者様同士の長時間の肌の接触を伴うレクリエーションや行事、日課は従来から自粛しております。また、当施設職員による標準予防策の徹底も高齢者施設としての当然の職務として全うしている所存です。
当施設では、「直接的な肌の接触」だけでなく寝具類等を介した間接的な経路も感染可能性として捉え、主として下記の対応を実施しております。
【発生前の対応】
標準予防策(職員の常時マスク着用、1ケア1手洗い、排泄ケア時の使い捨てグローブの着用等)を基本とした感染対策を常時実施していました。
寝具類の交換は週に1回以上。入浴は週2回、順番は入所者様個々の事情による。
【発生後(現在)の対応】
発症者に対し、居室隔離対応を即日開始しています。職員の訪室時は都度の使い捨てグローブ着用、ガウンの着用、手洗いの徹底を行い。居室内の殺虫剤噴霧、換気を実施しております。
入浴について、発症者の入浴はその日の入浴時間の最後とし、発症者の入浴後に感染をしていない方が入浴することはありません。
また、寝具交換頻度を日毎に行い、脱落した皮膚や皮脂、垢等の排除を行っています。
発生者がいる階の職員は、その他の職員との制服の洗濯・乾燥(機中温度が高温となる業務用ガス乾燥機を使用)を分離して対応。また、発症者の衣類洗濯も同様の対応としています。なお、衣類の乾燥については全入所者様の衣類乾燥は当該ガス乾燥機を使用しております。疥癬のもととなる”ヒゼンダニ”は50度以上の高温で10分以上で死滅するとされております。
【家族面会について】
面会については、発症者のみ制限。発症が確認されていない方の第一KPへの連絡は控えさせて頂いております。当該階への面会時、居室前に3段ボックスを設置している居室(隔離対応中居室)への立ち入りはご遠慮くださいますようお願い申し上げます。
【その他】
はじめの発症者が確認されてから、感染が拡大しないようにあらゆる手段を講じておりますが、上記などの状況から大変ご心配をお掛けしております。最大限の感染拡大防止と早期の終息を目標に取り組んでまいりますので、ご協力とご理解の程よろしくお願い申し上げます。